猿むすめ

 いつもお洒落ばかりを気にしている、意地の悪い娘がいました。また、その家に、地味ですが、親切で、心の優しい女中が働いていまorokaした。

 ある日、乞食が家の前を通りかかりました。女中は、自分が貰った赤いお餅を一つ、乞食にめぐんでやりました。乞食はそのお礼だと言って、二つの花を女中にくれました。一つはつぼみで、一つはきれいに咲いた花でした。つぼみをあなたの髪にさし、咲いた花をお嬢さんにあげなさいと乞食は言いました。

 その通りにして、日がたつと、意地の悪い娘の顔がだんだん猿に似てきました。そして、女中の顔は日増しに美しくなっていきました。お洒落なこの娘は怒って、女中に、つらくあたりました。

 ある朝、例の乞食が、また家の前を通りかかりました。女中は乞食を呼びとめ、起こった出来事を詳しく語りました。乞食は、お嬢さんの顔を綺麗にしたいと思うなら、まず、お嬢さんを寝室の中に押し込め、七日たったら部屋の前に赤く焼いたレンガを置いて、戸を開けてごらんなさいと言いました。

 言われたとおりにして、七日目に女中が戸を開けると、中から何十匹という猿が出てきて、いきなり真っ赤に焼けたレンガの上にちょこんと坐ったかと思うと、悲鳴をあげて、どんどん山の中へ逃げていきました。